【まつもとゆきひろ氏 特別講演】若手エンジニアの生存戦略をオンライン視聴してみて①
目次
はじめに
2019.7.20土曜日13:45~の
【まつもとゆきひろ氏 特別講演】若手エンジニアの生存戦略を
web視聴した感想である。
はじめに株式会社サポーターズの楓さんの紹介
まつもとさんが話した後にサポーターズの話ができないため
はじめに株式会社サポーターズの説明。
- ほぼ毎日勉強会している。
- ジロッカソンをしている。
- 講演会もしている。
- 応援キャラクターの佐藤アズサさんの説明。YouTuberデビューもしている。
タイムシュケジュール
- 特別講演(60分)若手エンジニアの生存戦略
- 質疑応答(60分)
この講演の目的
- Matzの御尊顔を拝む
- エンジニアとしての生き方を考える
- 何か始めるきっかけにする
まつもとゆきひろ氏の説明
まつもとゆきひろをひらがなで名乗ってる人の話
もう一人のまつもとゆきひろ氏は大阪府出身のギターリストで
その人のtwitterにRubyのまつもとではないと書かれている。
英語圏ではMatzで名乗っている。
ファーストネームで読むのはお母さんしかいなくて
違和感なので差別化をした。
Rubyをつくった人。
10年ほど前、日経BP技術賞大賞を受賞。
ソフトウェアで初めての大賞し、
個人での大賞は日経BP技術賞史上初めての大賞だった。
そのほかにも、
日本イノベーター大賞、日本ものづくり大賞、
世界で活躍し『日本』を発信する日本人の20人ぐらいいる中の一人。
昨年、WIRED Audiイノベーションアワード2018をとる
など結果として日本人で一番有名なプログラマ。
また、政府IT総合戦略本部委員や松江市の名誉市民も務めた。
松江市の名誉市民はいままで、まつもとゆきひろ氏を
含め3人いたが今日までに生きているのは
まつもとゆきひろ氏一人きりである。
特別講演(60分)若手エンジニアの生存戦略
若手の憂鬱
若い時は立場が弱くて、自由に開発もできず、
ストレスが多く辛い。
まつもとゆきひろ氏は
「若者の柔軟な発想」と言う言葉があまりすきではない。
若いから柔軟な発想ができるではなく、
訓練したから柔軟な発想ができる。
確かに、若くて柔軟な発想をできる人はいる。
世に成果をあげた人で20代で成果をあげた人は多い。
例えばアインシュタインも27歳の時に書いた論文で
ノーベル賞を取っている。
まつもとゆきひろ氏もRubyをつくったのは27歳の時。
学校は親が仕事をしっかりするために子供を
一定年齢を押し込める檻みたいなものなので、
学校教育だけでは柔軟な発想を訓練するのは難しい。
学校での教育は基礎知識を与えるためであるが、
親の負担を減らすために学校が子供の面倒を見るところでもある。
学校は試験による達成度調査をする。
学校の試験は時間制限、資料持ち込み不可、
計算機使用不可などがある。
だが、普通の会社はわかんないことがあればgoogleで調べたり、
計算する必要があればコンピューターなどを使って調べればいい。
社会人は記憶力勝負や時間内に達成しろとかは求められない。
それよりも発想をどうこうとか、戦略をどうこうとかを求められる。
学校は記憶力や計算力などを求められ、効率よく回答することが
求められる。
過去の人達がどのように答えたかを記憶したり把握したり
しなければ、効率よく回答することができない。
これは、柔軟な発想とは異なる方法である。
大学も結局、記憶力など高校前の試験のあり方と
同じで、柔軟な発想の訓練にはなっていない。
社会からの期待
学校にいる間、社会に期待されていること
- 従順であること
- 要領が良いこと
- 記憶力の良さ
を求められる。
つまり、学校で良い成績をとるということは、
- 先生に対しては従順である。
- 他の人とはあまり変わった事はしない。
- 良い子でいる。
- 記憶力が良い、要領が良い、より正しい答えをだす。
- 間違えが少ない。
- 苦手なものが少ない。
これを求められる。
社会人になったところでルール変更が発生する。
いかにRubyの言語仕様を覚えているかなどの記憶力を
求めずに「本開けろよ。」とかになる。
社会に出てからはいろんな科目の合計得点で評価されることはない。
むしろ、一つの能力がずば抜けてできる人の方が高く評価される。
社会は苦手を克服するというのはあまりいい戦略ではなくなる。
学校を出たタイミングでルールが変わりましたとは言われない。
「若者の柔軟な発想」とは
- 新しいものを作り出す
- 成果をあげる
- イノベーションをおこす
新しいルール
- 満点はない
- 長所は伸ばす
- 欠点は他の人で補っている
- 満点をとるよりはむしろ能力は欠けていても構わない
このようになるとやり方が変わってくる。
このことは学生から社会人になる人も、
その上司も気づいてないケースも結構ある。
こうなると良い子を求められるのに、柔軟な発想やイノベーションを
求められたり随分と矛盾したことを求められる。
慣性の大きさ
いままで一定のルールで生きてきたから治せない。
ルールの変化を無視している。
社会そのものはルールとして「成果をあげましょう。」とか
「ビジネス的に成功しましょう。」、
「イノベーションを起こしましょう」と言ってるのに
上司や経営者は学校と同じように良い子でいましょうと
言ってでも他の人と違うことしましょうという。
矛盾していることに気づかないと弱者=若い人たちに
しわ寄せがくる。
ポジティブに考えると
ピンチはチャンス!
みんなが間違っていて自分だけが正しいなら
その知識自身がパワーになる。
知識を知っているということは差別化になる。
みんながやらないやってもよいこと
つまり、みんなが思い込みによってこれはいけないんだ
と思っているやっても良い事をやること。
いわゆる「裏ワザ」
現実世界の裏ワザは結構ある。
- 楽をする。
- 少しの労力で成果を得る
- 少ない苦痛
- 少ない我慢
人生の裏ワザ
- 「学生時代とルールが違う」ことを認識する
- 自分の得意を認識する
- 自分の苦手を認識する
- 得意を伸ばして、苦手を避ける
- 満点はないので限界はない
- モチベーションがカギ
モチベーションがあれば限界突破できる。
あなたのモチベーションはどこに?
ひとによってモチベーションは違う。
まつもとゆきひろ氏はプログラミング言語そのものが
モチベーションになった。
アプリケーションを作るのがモチベーションの人も
いれば、アプリケーションでユーザーの笑顔を見るのが
モチベーションの人もいる。
自分なりの仕事のモチベーションを高める戦略を考える。
裏ワザ2
- 「Win-Win関係を理解する」
二者間の取引が行われるときのWinとLoseの組み合わせは
4種類?
- Win-Win
- Win-Lose
- Lose-Win
- Lose-Lose
書籍『7つの習慣』には違うことが書いてある。
持続可能な取引は2種類しかない。
- Win-Win
- No Deal
No Dealは取引しない。
逃げてもいい。
景気のいい日本を若者は経験をしていない。
なので、失敗すると死ぬという価値観が身につきがち。
若者の多くは失敗を嫌がるイメージ。
チャレンジは失敗するか成功するかわからない。
だから、絶対失敗しないような選択肢を取りがち。
絶対失敗しないような選択肢は一つは面白くない。
もう一つは幸せに繋がらない。
なのでせっかく就職した会社だから我慢してしまう。
転職経験がある人はブラック関係に追いやられるとやめる。
それは、逃げる事を知っているから。
だが、転職経験のない人は生涯コンビニバイトになるんじゃないかと
将来に不安になるため体を壊すまで働く。
これは、「逃げてはだめだ。」とおもっているから。
まつもとゆきひろ氏は場合によっては逃げるべきだと考えている。
「逃げてはいけない」と学ぶと
正々堂々戦い、乗り越えるみたいな
かっこいいイメージだけど、これは非現実的である。
慣性があるから
「石の上にも三年」のように
辛くても三年間は頑張ろうみたいに考えるが、
ムダにするには三年は長い。
特に20代の三年は長いので我慢しない。
人はなかなか死なないので空気を読んだりしないで、
真剣に考えて判断する。
しかし、未来はわからないので、直感に従うしかない。
IT系は一定の努力は必要だが、死なないことはできる
ラッキーな職業である。
死なないので、追い詰められることがあったら逃げても良い。
裏ワザ3
「先人の知恵に学ぶ」
ロールモデルという言葉があって誰々に学びたいとか。
人間は成功談が大事。
ビジネス書とかで、私はこれこれこういうことで成功してきました。
とか読むと面白いが、あまり役に立たない。
なぜかと言うと、まったく同じ事はできないから。。
もし、まつもとゆきひろ氏をロールモデルに
選んだとしたら、今の社会とまつもとゆきひろ氏が
若かった頃とでは社会の状況が違う。
少しの違いが、非常に大きな影響を及ぼす。
バタフライ・エフェクト
バタフライエフェクトはカオス理論の言葉で、
ものすごく些細なものが大きな影響を後々及ぼしてしまうので
予測不可能である。というのを表す言葉。
ビジネス書は嘘はつかないとしてもほんととも
限らないし、20年前の事を書くとなると
美化されたり、良い部分だけをかいてしまう。
都合の良い改変をしたりしている。
あの人の本を読んであの人とと同じ事して
あの人と同じような成果ができるというのは
ありえないので参考程度にとどめないと
いけいない。
ところで、スタートアップ支援の人たちが
ベンチャー企業の人たちで成功した人たちを
集めていろんなアンケートをした。
ビジネス的に成功する人が共通になにが
得意かを調査した。
IQや学校設備、国籍などをしらべたが
IQ高くても失敗はしている人もいてすべて違っていた。
そして、唯一見つかった共通して得意なことは
パターン認識能力が高いことであった。
あんなことやりました。こんなことやりました。
みたいな様々な話の中から共通するパターンを
探り出してきて、一段抽象化した上で自分に取り込んでくる能力
を持っている人の方が成功している傾向がある。
個別の戦略はこのタイミングでこんなことをしたみたいに
真似しても時代が違うし、背景になっているものが違うし、
トレンドが違う。
全体の中でどんなパターンが存在するかということを
一段抽象化してから考える能力が高い人が成功することが多い。
重要なのは戦略ではなくて、メタ戦略。
つまり、戦略をどうゆう風にするか。
メタ思考である。
パターン認識をするということは抽象化をする。
いろいろな成功談を聞いた時に
個別の何やるかということじゃなくて、
そこから一段抽象化して、それを取り込んで自分に当てはめようと
するひとが成功する。
抽象化する事はプログラミングにとって非常に大きなメリットがある。
寿命の違い
具体的なものほど寿命が短い。
例えば、
アプリ解説書とアルゴリズム教科書。
アプリ解説書はWindows10の使い方とかは具体的。
それに対して、アルゴリズム教科書は20年前とかの本でも
今でも使えたりする。
アプリ→言語→OSみたいに
レイヤーが低くなって抽象度が高くなると
寿命が短くなる。
抽象化は非常に便利ではあるが、万能ではない。
抽象化のデメリット
アーキテクチャ宇宙飛行士
という言葉があって、
抽象化ばかりして、現実をみない人。
抽象化にモレがある。
疲れたため続きはまたいつかの件で、、